第2話 動き出す #2

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ドーナツ? ドーナツ屋さんに入っていくジェイ。 「ちょっと、頭に栄養をね。 覚悟しておいて。 ここは昔ながらのドーナツだから。」 そう言いながら、並んでいるドーナツを次々と指さす。 バスケットに山盛りになったドーナツとアイスコーヒー。 こんなに寒いのに、アイスコーヒー? いただきます。 と、ペーパーナフキンで掴みかぶりついた。 「あっま!」 思わず日本語が出てくる。 もう、砂糖を食べているような甘さ。 ドーナツを食べてるなんて感じじゃない。甘いだけ。 「だから、覚悟しておいてって言ったでしょ? 昔は、どの店もこんなだったんだ。ドーナツ。 最近は健康志向で甘さも控えめな店が増えたけど、 なんか懐かしい味なんだよ… 子供の頃を思い出す。」 さっきの不機嫌なジェイではなかった。 良かった…
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