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「レイって、ボスの恋人なの?」
そう、ジェイはこの会社のボス。
ジェイにもボスが居るみたいだけど、それが誰かはわからない。
でも、時々、
はいボス。
と返事をする電話の声が聞こえたりして…
でも、私の前では仕事の話はしない。
スケジュールのこととか、そんな感じ。
だから、男なのか女なのかもわからない。
頭が良くて行動力もあるから、きっと才能を買われたんだろうと思う。
だって、
一度唄っただけの歌を、
時々口ずさんでいたりするんだから。
「恋人ではないです。
私が危ないところを助けていただいて、それからお世話になっているんです。
命の恩人です。」
そう。
私は自分の気持ちを解っているけど、
ジェイはそうじゃないもの。
私を家族だと言ってくれるんだから。
家族の愛を求めているだけ。
「ヘエ…
そうなの?
そんな風には見えないけど。
ボスはレイに心を許してるみたいだし、
レイの言葉も随分と聞き取りやすくなって、ぜんぜん不自然じゃないし…
恋人の話すことを聞こうとして、言葉は上達するって言うじゃない?
だから、きっとそうだと思ったのに。」
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