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部屋に帰って、部屋の中から海を眺める。
海は…
見えないけれど、音が聞こえる。
波が打ち寄せる音。
それしか聞こえない。
なんか不思議
ジェイと出逢わなければ、ここに来ることは一生なかったと思う。
そもそもジェイが助けてくれなければ、生きているのかさえわからない。
何か唄ってよ…
日本の歌。
えっ?
歌?
なんだろう…
ジェイが言うと何か口からついて出てくる。
父親がお酒を飲むとよく歌っていた歌
いつもは堅いことばかり言ってるのに、少し酔ったときに唄っていた…
あまいくちずけ…
遠い思い出…
なんだっけ…
いっそ
なんだっけ…
セレナーデ
だったかな…
覚えてる
父は一番だけしか唄わなかったから、一番しか知らないけど…
悲しいメロディーのうた。
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