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クルーザーの上で嬉しそうにはしゃぐジェイ。
私の気持ちは複雑
帰りたくない本当の理由は…
ジェイともっと一緒にいたいって…
だということも自覚している。
なのに、ジェイは一緒に暮らす家族としか見てくれていないのが悲しい。
ジェイが好きな人ってどんな人なんだろう…
私の知らない人なのかなあ…
って。
考えても仕方のないことばかりが頭に浮かぶ。
夕暮れの砂浜で泳いだり。
暗くなった街に出掛けたり。
レストランで食事をして、街のバーでお酒を飲んだり。
手を繋いで散歩をしたり。
してることは恋人同士なのに
家族だなんて…
「楽しくないの？」
ジェイが聞く。
「楽しいよ…」
と、楽しそうに笑ってみせる。
そう、
知られちゃいけない。
ジェイは家族が欲しいんだから。
家族になってあげることが、ジェイが一番幸せなこと。
言えない気持ちは、心の中だけにしまおう。
決して表に出さないように…
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