第3話 誓う #3

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一瞬… このままこの男を締めてしまいたい気持ちがよぎる。 コイツさえ居なければ… と、 真っ赤になったジェイの顔を見下ろす。 何を考えてるんだ! と手を少し緩めて、息ができる程度に抑え込み、 どういうつもりか聞く。 彼女の思いを無駄にする気か? この男を見つけたのは、 ホテルのロビーでソファーに座ってあの方をお待ちしていた時だった。 あの方の後にフィリップという男。 その両側にいかにもと言ったボディガードがいて、 そのご一行様から少し離れて、ジェイが一点を見つめて着けていた。 フィリップが、それを横目で見ているのがわかった。 お迎えするよりも、ジェイを止めなければと思い、 急いでエレベーターに乗ったんだ。 今、あの方のご機嫌を損ねたら、何もかも無駄になる。 彼女の想いも、おまえの苦しみも、 俺の葛藤もすべてだ。 だから、 もう手遅れだと言ってやった。 私の手に落ちたことも、 もうすでに何日もあの方と… 大人しく家に帰れ。 邪魔なんだよ… 私だって、どんな想いでこの部屋で待機してると思っているんだ。 諦めて、 彼女の帰るところを作ってやってくれ… 帰る場所がないほど絶望的な事はないから。
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