第3話 誓う #3

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アンジーの作る優しい味の野菜スープ。 美味しい… どんなごちそうよりも、今の私には一番おいしく感じた。 でも、食べれたのは一口くらい。 ずっと食べていなかったから、受け付けない。 薬を飲んで、目を閉じてみる… 平衡感覚がおかしくなっているのだろうか。 天井がクルクル回る。 目を閉じてもクルクル回っている。 熱のせいかな… でも、このベッドは心地いい。 気が付いたら眠っていた。 眠っていたという表現はおかしいかな… 目が覚めた。 と言うのが正しい。 夢もなにも見なかった。 久しぶりに眠れた… 薬のおかげかな… トイレに立とうとして少し足がフラつく。 まだ熱が有るのか… 「レイ様… いかがですか?お体。」 アンジーが慌てて駆け寄る。 「ええ…ありがとう。 でも、朝よりずっと楽。 アンジーのスープのおかげかも。」 まだまだ寝ててくださいよ… と、ベッドまで付き添ってくれた… やっぱりこの家は… 安心できる。
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