20人が本棚に入れています
本棚に追加
スープ皿によそってくれた、ひとつ梅干しが乗ったお粥…
ひとくち…
口に運んだ途端、涙が…
「おいしい…」
優しいお母さんの味
お母さん…
ポロポロと出てくる涙
でも、美味しくて、
一皿、キレイに食べた。
黙って見てくれているアンジー…
アンジーも、だ。
私の事を思ってくれてる人
ジェイだけじゃなかった。
「ありがとう、アンジー…」
「日本のものと同じ味?」
「うん。
お母さんを思い出した。」
空いたお皿を嬉しそうに戻して、
涙の顔を手のひらで拭ってくれる。
お母さんに逢いたいのね…?
優しい瞳で呟く彼女は、母の顔だった。
「味見したんだけど、よくわからなかったの。
美味しいの?
オカユ…って。」
そうなのかな…
「日本では、具合の悪い時に食べるの。
消化にいいし、
何より優しい味。
本当にありがとう。
梅干しもおいしかった。」
最初のコメントを投稿しよう!