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乗降口から出て、無機質な廊下を歩く。
やっぱりちょっと怖いかな…
いつものように優しく迎えてくれるだろうか…
アーレフに何度も体を開き、
心まで知ってしまった私を…
今までと変わらずに、愛してくれるのだろうか。
今更なんだけど、
そんな心配で息も苦しく、
足取りが重い。
「大丈夫ですか?」
オリバーさんが立ち止まって振り返る。
私のところまで戻り、
「ジェイなら大丈夫。
彼は、あなたのことだけを守ろうとしています。
こんなことになった前も、あとも。
彼を信じて。
戻りましょう。ジェイの所に。」
はい。
なぜか、信じられるオリバーさんの言葉。
いつも私の気持ちを楽にさせてくれるオリバーさん。
あなたは、こんな私に付き添ってくれて、イヤじゃないの…?
「レイ…」
急に後ろから抱きしめられる。
荷物を受け取り、駐車場まで歩こうとしたとき。
ジェイの声…
ジェイの匂い…
ジェイの腕。
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