第4話 心配 #2

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「おかえり…レイ…」 耳元でジェイの声がする 「ただい…ま…」 いい終わるのが待てないと言うほどの勢いで、体の向きを換えられて、 いきなりのキス… 大勢の乗降客が行き交う中で、ふたりの時間だけが止まった… それは、 キツくて… 激しくて… 切ない。 深く深く、 魂がひとつになるような、 私の迷いなど消し去るほどに すべてを受け止めてくれるキス… 体の力が抜けて、 立っていられないほどの… ゴホン… 咳払いが聞こえて、唇が離れた。 「私はここで…」 それだけ言って、オリバーさんが歩き出す… あの、トランクケースを持って。 「オリバー、 ありがとう。」 ジェイが背中に声をかけた。 その声に手を上げただけ。 足早に、オリバーさんは帰って行った…  ありがとうございます。 私は心の中で… そういった。
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