第4話 心配 #2

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** どうしただろうか… ジェイに、あの男のことを伝えた。 レイが居ない間に会って話すと言っていたが、 そんな精神状態で居られるのだろうか。 こっちもこっちで心配。 レイが… きっと自分でもどうしたらいいのか解らないのだろう。 あの方をアーレフと呼び、心を通わせたいとおっしゃったと。 ただの気まぐれじゃなかったのか。 いつものように、欲望だけで レイを選んだんじゃないのか。 レイがジェイの恋人で、 フィリップが嫌がらせのために、選んだだけじゃなかったのか。 どういうことだ。 自分から誘えばいいのかと聞く。 そんなことはしなくてもいい。 いや… あの方は、それほどレイを大事にしたいと思ってる… ということか…? 何も言えなかった… 自分から誘うレイを考えたくないし、 かといって、 心を通わせようとする、二人を見ていたくない。 何で私は… ここに居るんだ。 移動中の飛行機の中。 簡単な仕切りの後ろでは… 二人が囁き合っている。 楽しそうに笑ったり、時折物音がしなくなったり。 心配になって、 物をとるフリをして後ろを覗く。 隙間から見えた二人は… 濃厚な口付けを交わしていた。 抱きかかえられて、髪の毛を撫でられながら、 あんな顔をしていた。 見るんじゃなかった。 「あまり、いい趣味とは言えないな…」 眠っていると思っていたフィリップが、目を閉じたまま言う。 「そんなつもりじゃ…」
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