第4話 心配 #3

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「え? お母さんが? どうして…?」 日本語で話している。 聞こえた内容は理解できる。 お母さんがどうかしたようだ。 「一旦、折り返すね。 今こっちは夜中だから。」 電話を切って、呆然としている。 「どうかしたの?お母さん。」 ただ事じゃない様子。 「お母さん、入院したって。 きっともう、長くないらしいって… 去年、手術したらしいの。 私が心配するから、言うなって口止めしてたって。 もうお母さんに会えないかもしれない…」 何も付けないままのレイが、床に座り込んで、 声を上げて、 泣いた。
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