第4話 心配 #3

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神様は、どれだけ彼女を苦しめたら気が済むんだ。 今の精神状態で、母親の死を受け入れられる筈はない。 ましてやこんなに遠く離れたところで、 ただ、心配だけをして耐えられる訳はない。 抱き締めたまま、 電話に手を伸ばす。 「オリバー。 夜分にすまない。 レイの母親が、入院したらしいんだ。 危ない状態らしい。 一旦帰国させてはくれないか… 仕事以外で出国するのは禁じられていることは知っている。 でも、それは、基本的にという前置きがあったはずだ。 次は8月と聞いた。 だから、少しだけ、 家族のそばに帰らせてやって欲しい。」 オリバーは、すぐに了承をしてくれた。 手続きをすぐに済ませるから、 3時間後。 プライベート機専用の発着場に来るようにと言ってくれた。
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