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外が白みはじめる…
アーレフに酔って…
自分を責めて…
時間だけが過ぎて。
「どうして、次のことを聞いたんだ?」
うとうととした腕の中。
もう少しで眠りに墜ちそうなとき…
「内緒です…」
やっと出た声。
声は枯れて、掠れていた。
「内緒か…
ゾクゾクする言葉だな…。」
そう言ったかと思うと、
寝息が聞こえてきた。
少しイビキが混じった寝息。
初めての時には、耳に障って気になって仕方なかったのに、
今は、
安心できる音
私も
ようやく夢の中に迷い込む。
満たされた体の中の、
揺れ動く心とともに…
今度…
どうして聞いたのか。
何か、
アーレフにプレゼントをしたいと思ったんだ。
いつももらってばかりで、
私も何か、出来ないかって考えたんだ。
でも、
なにを買っても、
アーレフは満足しないだろうとも思う。
欲しいモノは手に入れることが出来るのだから。
だから、言い出せなかった。
なにが欲しいかなんて、
聞くのもおかしいし。
なにも出来ないの。
私には。
アーレフの心を楽にしてあげることも、
ジェイを安心させてあげることも。
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