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身なりを整えてリビングに降りたら、
アーレフがリビングで仕事をしていた。
と言ってもパソコンを開いて、
眺めているだけだったのだが。
「お待たせして…」
と言うと、パソコンを閉じて、
「おなかは?」
と聞いた。
もう、オリバーさん達はとっくに居ないらしい。
軽めの朝食。
フルーツの盛り合わせとコーヒー。
ミルクをたっぷりと入れた甘めのコーヒー。
まだ、体は起きていない。
あんなに考えて、眠れないって思ったのに、
こんなに熟睡をしたなんて。
なんか恥ずかしい。
「お仕事をなさってたんですか?」
話を別の方に…
「上がってきている報告書を確認していただけだよ。
休暇中だというのに、ついね。
年を取ると、あまり長く眠っていられないんだ。
どうしてだか知らないけど。」
年を取るって…
そんなにお年じゃないでしょ?
「アーレフ。
おいくつなんですか?」
私の顔を見て、
「レイより12も上だよ。
同級生の中では、もうおじいちゃんになってる奴もいる。」
まあ。
ひと回り上。
ひと回りって言っても、外国の人には殆どわからないんだけど。
そんな風に見えない。
若々しい。
まだ、30後半かと思ってた。
おなかだって出てないし、
肌だって艶々だし。
ソファーに沈めたアーレフの体を見てしまった。
「見えないです。」
と、隣に座った。
「今日はどうする?
プールにでも入るか。」
今日はゆっくりしたい。
体が起きてないから、なんか…
「アーレフのお話を聞きたいです。
昨日の続きを。」
じゃあ。
と、私を膝の上に抱き寄せて、
「どこまで話したかな?」
アンデルセンのおうちが有る辺りから…
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