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最初に行ったのは家具屋さん。
オリバーさんはベッドを選べと言う。
そうか…
日本じゃないんだし、
お布団敷いて寝るってわけには行かないのよね…
シングルのなんでもない木のベッドを選んだ。
そこでラグとデスクも選んだ。
そんなにいいのにと思ったんだけど、
考えてみたら、作品を作るぐらいしか出来ないし、
そのためにはデスクは必要だし。
そして、
オリバーさんが選んでくれたひとり掛けのカウチソファーと。
店の人に、今日配達してくれと言っている。
今日寝る場所がないのだからと。
そういう強引なところ、
初めて会ったときの感じを思い出す。
配達は8時だと聞いて、
食事。
あまり食欲がないというと、
簡単なサンドウイッチをいくつか買って、
マンションの近くのスーパーマーケットに寄った。
「ここなら歩いても買い物にも来れる。
私が留守がちだし、
うちにはメイドなんか居ないから。」
と言って、カートを押して歩き出す。
「好きなの買っていいから。」
と、私のスピードにあわせて歩くオリバーさん。
気を遣ってくれているのがすごくよく解って、
なんか申し訳なくなる。
私のわがままのせいで。
飲み物や日用品はカートに入れていくけど、
食材は何も買わないから…
「食べ物、買わないんですか?」
と聞くと、
「また明日から3日ほど出張だから、
買っても無駄になる。」
と。
私がトーキョーで時間を潰したから、
オリバーさんは休みが取れなかったんだ。
「ごめんなさい。
休みを無くしちゃいましたね。
私のせいで。」
「いや。
そうじゃない。
待ってる間に連絡がきて、
明日から出られるかと聞かれたから、
行けると答えただけだ。
レイのせいじゃない。」
そう言いながら掃除の洗剤をカートに入れた。
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