第8話 そして…

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そして、 そんな生活ももう終わろうとしている。 あれから2年以上の年月が経ち、 時々のあの仕事以外は、ほとんどをパソコンの前で過ごしてるレイ。 早朝、 ジョギングに出かけてると聞いた。 私も一緒に行こうと誘われたが、 さすがにそれは断った。 体を動かすことは好きだけど、 なんか… 恥ずかしいから。 終わりまでなんか、慣れなかったな… レイとの生活。 一緒に買い物に行くと奥さんと呼ばれて、 「兄、妹です。」 と答えてるレイ。 髪の色も目の色も… 人種も違う二人を、 不思議な顔でみる店の人にも、 笑って答えてるレイが、 眩しい… この想いは絶対に知られてはいけない。 レイを苦しめることになるのだから。 もし。 伝えるとしたら、 もう逢えなくなってから。 全く違う世界で生きていく時が来たら… イヤ。 ダメだな。 それでも、レイは苦しむだろう。 このまま、ずっと。 いつかは色褪せるんだろうか。 レイの存在。 妹として、 愛する人として。 忘れられる日がくるんだろうか 考えるだけで、 レイの嫌いなシワが寄る。 まあ、 仕方がない。 これはケイトがくれた少しの幸せ。 これを期に、 前を向けと言ってるんだと… 思うことにする。 ケイト。 おまえは寂しくはないか? 一人で。
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