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アーレフはいつもと変わらなかった。
まるでこれからもずっとこの関係が続くのかと思えるほど、
いつものように…
アーレフから頂いた小さい物がたくさん増えた。
石を変え、色を変え。
たくさんのアクセサリーがジュエルボックスに貯まっている。
逢うときにはそれの中のひとつを身につけて…
今日は赤のドレスだから、
前に頂いた、ルビーを付けて。
「レイ。
逢いたかったよ。」
いつものように抱きしめられて、
いつものようにキスを交わす。
たくさんの話をして、
世界のいろんな出来事を話してくれる。
ベッドの中ではいつものように…
アーレフの唇に声をあげ、
アーレフの背中に腕を回す。
少し違うのは…
アーレフの息が少し震えてる…?
首筋に掛かる息が…
寂しいって言ってるように感じたんだ。
気のせいかも知れないけど。
本当にここで終わりなのだろうか。
特別なことが何もない、
この場所で。
何かを期待してる私が居る。
もしかしたら、
もう一度…
なんて言ってくれないかとか。
そんな訳ないのに。
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