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真っ裸の男を部屋に招き入れた近藤は、箪笥から綺麗に洗濯された着物を取り出すと男に差し出した。
「そのままでは、風邪を引いてしまう。
私の着古しで申し訳ないがこれを着なさい」
差し出し出された着物をキョトンと見つめる男…
「まさか…着物の着方がわからなくて 着てませんとか言わねぇよな?」
部屋の入り口で二人のやり取りを見ていた土方が口を挟む。
「うっさいわボケッ なんでお前までいるんじゃっ
あっち行けやっ💢」
男は、悪態を付きながら着物を広げているが どうみても逆さまに広げている…
裾を手に持ち、逆さになった着物と近藤を交互に見やってから、男は着物の【袖】に足を通した。
「ごふっ💦」
思わず咳き込む土方。
確かに袖の垂れ具合が袴に見えなくもないが…
(本当に、着物の着方を知らないのか?)
そんな事を思いながら近藤に視線を移せば、相変わらず、ニコニコとした笑顔。
「君は、面白い人だなぁ」
動じる事もなく、足に通された着物の【袖】を抜いていく。
近藤さん…
アンタの物怖じしない性格、ある意味尊敬に値するよ。
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