粉雪

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「ふんっ 幕府の犬がっ 天誅だっ」 男がそう言うと、物陰から更に数人の男達が姿を表した。 何なのコイツら? 近藤さん一人に寄ってたかって卑怯じゃね? カキーン ズシャッ 「うわぁぁぁっ」 俺様の心配を余所に、近藤さんは あっという間に数人を斬り伏せていた。 すげぇ~っ 近藤さんて 強いんだ。 たぶん… 俺様の瞳は、瞳孔も開ききってまん丸になっていたと思う。 「すみませんでしたっ どうか、命ばかりはお助け下さい。」 近藤さんの強さに恐れをなしたのか、 一人残された男は、道端にひれ伏し許しを乞う。 [くだらねぇ男… 誤って済むなら警察は要らねぇんだよっ💢 近藤さん。ちゃっちゃと斬り捨てちゃいましょうよ] 俺様の思惑とは裏腹に、近藤さんは刀を納めると穏やかに微笑み男の前に膝を折った。 「国を思う気持ちは、皆、同じ…どうしたら良い国になるのか、共に考えようじゃないか」 近藤さんに諭されて顔を上げた男のその表情が 俺様には、ヘドが出る程胸くそ悪く見えた。
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