Vol.03

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  今迄、散々、裏切られた。 その分、誰かを裏切っても来た。 信用した分、同じ数、裏切られた。 無理やろ?もう。 信じるんもシンドイ。 あぁ。 そっか。俺、女性不信なんかも。 いつも、誰かを疑ってるもんなぁ。 既にキッチンに戻ったアカネを横目で見る。 相変わらず、外は真っ白で、客は俺だけで。 フッたオンナと、こんな話したん、初めてやな。俺。 「……うま」 このメシが無ければ、あの日で接点すら断ってた相手。 正直、ほんまは関わらんのが一番なんやけど、な。 どこまで、本気やったんやろ? もし、本当に、「俺」を好きなんやったら、酷な事、してるんやろな。 やけど、あの傷ついた様な表情が演技なんやったとしたら、……もう本格的な女性不信になる気ぃする。 応える気もないクセに、演技なんは腹が立つ。と思う俺は、しょーもない男やなぁ。 「ごめん、な」 呟いたんは、謝罪の言葉。 キッチンに居るアカネには届かない。 自分でも、何でソレが口を吐いたんかも解らんけど。 傷つけてるんやろな、きっと。 [Next]
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