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そんな空気が続いたある日、事件は起きたのだった。
ガラガラッ
ピシャッ
ガチャッ
んー……?
「……? 寝てた……?」
何か扉を閉める様な音で目が覚める。
辺りを見回すと、そこはいつも私がいる図書室だった。
だが、よく見れば薄暗いし、周囲に他の人の気配が全く無い。
「……………」
……これは、もしかしてもしかしなくても、放課後に本の整理を終えた後、うっかり寝て、た……?
「やっちゃったなぁ、早く帰らないとーー」
凝り固まった身体を伸ばしながら立ち上がり、壁に掛かった時計に目を向ける。するとそこにはーー
「ーーって8時っ!?」
予想を遥かに超えた時間を指した、短針と長針の姿があった。
「う、嘘…だろ…? ってことはまさか……」
慌てて扉に駆け寄り右手で取っ手を掴む。開けようと力を込めるがーー
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