始まりはいつも突然に…

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「…はぁ…。」 ボサボサ髪に眼鏡を掛けている男は部屋で深い溜 め息を吐く。 「…何か面白いことがありませんかねぇ…。」 ボフッ…。 そう言いながら男はベッドに横たわる。 「一通りゲームはクリアしましたし、東方もやり ましたしねぇ…。……暇ですね…。」 男は何度目かの溜め息を吐く。 「あらあら♪」 突如部屋に女性の声が響く。 「…誰でしょうか…。」 男はベッドから起き上がって辺りを見るが、誰も いない。 「名乗るほどの者では御座いませんわ♪」 「…それなら帰ってください。何処にいるのかは解 りませんが、不法侵入で訴えますよ?」 「あらあら♪恐いですこと♪」 「…説得力が皆無ですね…。」 男は溜め息を吐く。 「…それで、そろそろ姿を表してくれませんか ね?」 「仕方ないわね~。」 クパァッ…。 男の目の前にいきなり線が現れ、それが開いてい き、中から金髪の女性が現れた。 「…。」 男は女性の姿を見て、声が出ない。 「あら?無反応なんて酷くないかしら?」 女性は扇子で口元を隠しながら言う。 「…本当にあったと言うのでしょうか…。」 男はボソッと呟く。 「…何を言ってるの?」 「……いえいえ、此方の話です。」 男は口元に手をあて、考えている。
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