幻想の世界へと

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…男は空間の歪みを越え、少し薄汚れた神社と鳥居 の間に現れる。 「…っと。」 男は神社に近付く。神社は寂れていて少しボロ い。 「……これも恒例行事ですかね…。」 男は少し笑いながら財布から五百円を取りだし、 賽銭箱に入れる。 カランカラン♪ 独特な音が鳴ると、 ドタドタドタドタ!! 神社の中から誰かの足音が聞こえてきて、 「御賽せーん♪」 巫女服に身を包んでいる女性が走ってきて賽銭箱 を開ける。 「ご、五百円!?」 女性はとっても驚いている。 「貴方が入れてくれたのね!!ありがとう!!」 女性は男の手を取り、礼を言う。 「…先ずは自己紹介しませんか?」 「それもそうね。私は博麗霊夢よ。」 「私は当麻紗鬼と申します。以後、よろしく…。」 「紗鬼ね。…それで用は何かしら?」 「えぇ。スペルカードの素と私に能力の有無をお 願いします。」 「…貴方は外来人なのに物知りなのね…。」 霊夢は胡散臭そうに紗鬼を見る。 「まぁ良いわ。待ってなさい。」 「ふふ♪ありがとうございます。」 霊夢は神社の中に入っていった。 …数分後。 「はいお待たせ。スペルカードの素よ。五枚あげ るわ。」 霊夢から渡されたのは何も書いてない長方形の カードを渡される。 「…では、能力をお願いします。」
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