37人が本棚に入れています
本棚に追加
「えぇ。手を出して貰えるかしら?」
紗鬼は手を出す。
「ふふ♪楽しみだったんですよね♪どんな能力な のか…。戦闘に使えたら良いですね~♪」
紗鬼は期待を胸に霊夢からの言葉を待つ。
「………貴方の能力が解ったわ。」
「待ってました♪」
…しかし、霊夢からの言葉は紗鬼の心をへし折っ た。
「[人妖問わず異性から好かれる程度]の能力ね。」
「……あの…。…もう一回お願いします。」
「だから[人妖問わず異性から好かれる程度]の能力 よ。」
「……能力のチェンジって出来ます?」
「出来ないわ。」
「……。」
ガクッ。
紗鬼は落ち込みながら地面に座り込んだ。
「それともう一つあるわ。」
ガシッ!!
落ち込んでいた紗鬼は、その言葉を聞いていきな り立ち上がり、霊夢の手を両手で握る。
「ほ、本当ですか!!」
「え、えぇ。…解ったから離しなさい。」
「今度こそ戦闘向きの能力ですよね?」
紗鬼は楽しそうにしている。……が、
「…[異性を……………程度]…ご免なさいね。今はこ れだけしか解らないわ。」
ドサッ。
…紗鬼は余程ショックだったのか、今度は地面に横 たわるように倒れる。
「ちょ、ちょっと大丈夫なの?」
「…どうやって能力を使えと言うんでしょうか…。 」
紗鬼はうわ言のように戦闘で全く使えない能力。… と繰り返す。
「…ま…まぁ良いじゃない。戦闘に能力は使えない のに強い奴だって居るんだから。」
霊夢は紗鬼を励ましている。
「…それもそうですけど…。期待してた分辛いで す…。」
「まぁ頑張りなさい。」
すると、紗鬼はあることに気付く。
最初のコメントを投稿しよう!