幻想の世界へと

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「えぇ。手を出して貰えるかしら?」 紗鬼は手を出す。 「ふふ♪楽しみだったんですよね♪どんな能力な のか…。戦闘に使えたら良いですね~♪」 紗鬼は期待を胸に霊夢からの言葉を待つ。 「………貴方の能力が解ったわ。」 「待ってました♪」 …しかし、霊夢からの言葉は紗鬼の心をへし折っ た。 「[人妖問わず異性から好かれる程度]の能力ね。」 「……あの…。…もう一回お願いします。」 「だから[人妖問わず異性から好かれる程度]の能力 よ。」 「……能力のチェンジって出来ます?」 「出来ないわ。」 「……。」 ガクッ。 紗鬼は落ち込みながら地面に座り込んだ。 「それともう一つあるわ。」 ガシッ!! 落ち込んでいた紗鬼は、その言葉を聞いていきな り立ち上がり、霊夢の手を両手で握る。 「ほ、本当ですか!!」 「え、えぇ。…解ったから離しなさい。」 「今度こそ戦闘向きの能力ですよね?」 紗鬼は楽しそうにしている。……が、 「…[異性を……………程度]…ご免なさいね。今はこ れだけしか解らないわ。」 ドサッ。 …紗鬼は余程ショックだったのか、今度は地面に横 たわるように倒れる。 「ちょ、ちょっと大丈夫なの?」 「…どうやって能力を使えと言うんでしょうか…。 」 紗鬼はうわ言のように戦闘で全く使えない能力。… と繰り返す。 「…ま…まぁ良いじゃない。戦闘に能力は使えない のに強い奴だって居るんだから。」 霊夢は紗鬼を励ましている。 「…それもそうですけど…。期待してた分辛いで す…。」 「まぁ頑張りなさい。」 すると、紗鬼はあることに気付く。
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