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あなたがたも僕を見ない。
学校も、世間も、何もかも、僕を見たりなんかしない。
僕は薄っぺらな存在で、いても居なくても気づかれない。
華やかな姉とは違う。
僕はいつも、死んでいたんだよ――。
僕が登校拒否になると、両親の意識は姉から僕に移った。
それが非常に鬱陶しかった。
僕が登校拒否になり、部屋に閉じ籠るようになった理由?
それは、バカな群衆のなかにいるよりも、ネコを殺した方がずっと快感だったからさ。
数学だの英語だの、そんな勉強をするよりも、倫理なんてものを説教されるよりもずっと、赤い血は僕に大切なことを教えてくれる。
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