第7話

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  「おっす」  真っ青になった真田の怖い顔に怯むことなく、園田さんは笑った。 「……園田さん。あんた、何やってるんですか」 「可愛い後輩の女の子と、遊んでんの」 「……ダメだって言ったはずです。離して」 「やだね。上杉ちゃん、めちゃめちゃ可愛いもん」 「ちょっと……!」  いつ、上杉ちゃん呼びになったの。  園田さんの腕の中でもがくけど、まるで絞め技でもかけられてるみたいに動けない。 「園田、さん」  真田の眉間の皺が、深くなる。  殺し屋さんみたいで、ゾワッと鳥肌が立った。 「凄んだって怖くないぞ。お前だって俺の可愛い後輩だしなー」 「あんたね……」 .
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