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なんだろう。何か、あったっけ……。
園田さんに拘束されながら、ぐるぐると考えた。
『──菜月!』
出会い頭に、真田は咄嗟にあたしのことをそう呼んだ。
……真田の部屋の、ベッドの上限定じゃなかったっけ。
呑気にそんなことを思い出してしまい、頬が熱くなってくる。
その瞬間、意を決したように真田の手が伸びてきて、あたしの手を掴んだ。
「……真田?」
「こいつ、離して下さい」
「うん?」
おどけたように、園田さんが鼻を鳴らして笑う。
「そろそろ、吐かない? でないと、上杉ちゃんは俺がお持ち帰りしちゃうよー」
「え?」
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