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「うち。遊びに来る?」
一瞬だけ、真田の目があたしを見る。
「女ばかりの部屋にか」
「うん。真田がよければ、だけど」
「こええ」
はは、とまた冗談とも本気ともつかない感じで笑う。
はっきりしてよ、と強い感情が過ぎったけど、はっきりしないのが真田とあたしなんだろう。
それは、求めちゃいけない。
「……リビング挟んで、
部屋は別々だから。
平気だよ」
「お前、何言ってんだ」
真田の声は、笑いを含んでいる。
けど、その手はあたしの膝に伸びてきて、するんと撫でた。
「ちょ……っ」
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