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2回目の練習日―――。
「れお!楽しんでおいで!」
繋いだ手を離し背中を軽く押すが、れおはすぐに立ち止まる。
一日空いたせいか、また少し緊張している様子。
「ママ…」
「大丈夫だよ!いっぱい!ボール蹴っておいで!」
笑顔で返すと、れおもニコッと笑い頷いた。
少し遠くの方で、れおが沢田コーチと話しながら握手をしている。
その様子を見て私は胸が熱くなった。
いつの間に、指導者に挨拶する事を覚えたんだろう…。
子供は、こうやって親の知らないうちに成長していくんだろうなぁ。
「生田さん?」
後ろから、聞いた事のない声がする。
「はい…?」
「レオ君ママですか?」
振り返ると、背が高く細身の女性がそこに立っていた。
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