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「あぁ！やっぱり！」
「指導者の嫁は、保護者としてなかなかやりづらいのだけどね…。評判が評判だし、もう少しあの人も考えなきゃいけないんだろうけど、なんせ…頑固だから。」
クスッと笑いながら、淡々と話すコーチの奥さん。
「きっと子供の為だと思って、叱ってくれているんだろうし。私は有難いと思ってます。」
「あら、そんなに気を使わなくていいのよ。私から見ても、怒り過ぎだと思う事が多々あって。その度に何度も何度も、会議が開かれてるのよ。」
「会議？」
「そうなの。沢田コーチを辞めさせよう会議…。一生懸命なのは、分かるんだけど、一生懸命も度が過ぎちゃうと困ったもんよね。」
何と返せばいいのか、言葉が見つからなかった。少し沈黙が流れる。
「…私ったら！せっかく入団してくれた方にいきなり何を話してるのかしら。ごめんなさいね。今日は、入団届を書いてもらわなきゃと思って持って来たんだったわ！」
「あ！入団届。どなたに聞けば良いのか迷っているところでした。ありがとうございます。」
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