戸惑い

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そして、その輪の中に美咲がいる事がショックだった。 「あら、生田さん!お疲れ様!」 同じクラスのママ友が、私に気付いて声をかけてくれた。 「お疲れ様です。」 私はぺこっと軽く頭を下げる。 美咲は、ハッとしたような反応を見せ「お疲れ様」と声をかけてきた。 「おつかれ様!会長さんから話があって、美咲から部費袋をもうようにって事だった…」 「う…うん。分かった!帰ってっから、家に持ってくね。」 私は、軽く頷いた。 しばらく沈黙が続いて、皆それぞれに子供達の練習を眺めていたのだけど、なんだか話をとぎらせてしまった気がして、その場にいるのが少し苦だった。 ママ友同士も、よそよそしくて、誰がか先に口を開いてくれないかと待っているような雰囲気に包まれた。
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