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とても時間が長く感じる。
5月の夕暮れは、まだまだ明るくて、時計は20時を過ぎても練習は終わらない。
沈黙が続いていた、ママ友の間でもまたヒソヒソと話し声が始まった。
「ねぇ、もう時間過ぎちゃってるんだけど!」
「沢田コーチの練習は時間内で終わった事ないんだよね」
「帰ってから夕食の支度をする方の身にもなって欲しい」
身勝手な保護者の言い分だと、少し呆れてしまった。
確かに、時間を過ぎると家事の予定は狂ってしまうけど、先に支度を済ませてから来ればいい。
ヒソヒソ話は、どんどん声が大きくなって、いつの間にかヒソヒソ話では無くなっていた。
それはもう、まるでコーチの耳へワザと聞こえるかのように…。
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