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練習が終わり家路に着くと、駐車場に美咲が待っていた。
同じ住宅内の棟違い。
「おつかれ!今日の練習も長かったね~。はいっ!コレ!部費袋!」
少しよそよそしい雰囲気が流れる。
「あ、ありがとう。」
【あのっ!】
二人の声が重なる。
「…?部費、、、の額聞いてる?」
「あぁ~えっと。3500円だったよね?確か…」
美咲は淡々と部費や使い道などの話をする。
「って事で、この紙に一応書いてあるんだけど。他に、今聞いておきたいことがある?」
説明に頷いてはいたものの、初めての事であまり頭に入って来ないった。
「一通り見て、分からないことがあったら連絡してもいい?」
「分かった。じゃ、分からないことあったら連絡頂戴!部費は早めにお願いできる?私も仕事で迎えに来れない時あるから、すれ違いで期限過ぎちゃうことがないように…」
「あ、まとめて預けても大丈夫かな?」
「そっちの方が逆に助かる!」
少し間を空けて、美咲が話し出す。
「クラブチームの話って聞いたことある?」
私は聞いたことが無かったので、首を振る。
「クラブチームって、お金はかかるけど保護者が絡むことってあんまりないんだよね。うちの子、前はクラブチームだったから。
でもさ…」
周りには誰も居ないのだけど、美咲は気にするかのように声が小さくなる。
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