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私は、華菜(はんな)二人の子を持つ33歳。
いたって普通の、幸せな家庭。
長男が小学3年生になり、学校の少年団に入った。
初めての練習日ー。
「あの…こ、こんにちは。今日から、この子が入団させていただきます。ご指導よろしくお願いします。」
そう言って、頭を下げた。
「あっ、はぁ…。コーチの沢田といいます。」
まるで私は空気かの様な扱いで、目も合わさず、そっけない態度。
「君の名前は?」
コーチは、子供の背中に手を当てて話をしながらグランドへ入っていった。
もう少し会話が続くのかと思っていた私は、子の名前も苗字も伝えられないまま、それが初めての挨拶になった。
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