味方はいらない

8/9
前へ
/20ページ
次へ
「あら、あなた。お帰りなさい。」 妻の梓(あずさ)。俺より3歳年下の42歳。 「おぉ、ただいま」 「今日は、新しい子が入って来たの?蒼(あおい)が言ってたから。何年生?」 長男、蒼。中学の練習が早く終わると小学校へ少し顔を出してから帰る。 今日も、少し寄ったんだな。 そして梓もサッカーが好きだ。 いや、サッカーを指導している俺の事が好きなのか?時々、考える。 俺が、指導者である事で保ってる気持ちがあるのではないかと…。 「う~ん。3年生だったかな。体は小さいけど、良い動きはしてたよ。即戦力にはなるんじゃないか?」 「そうなの?それはまた、歩(あゆむ)のライバルが増えちゃったわね。でも、団員が増えてくれなきゃ、試合にも出れないんだもの。どんどん、増えてくれるとありがたいのだけど…。」
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加