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「コソコソしてたから?」
「ちょっと。歩を呼んでくれ」
「全く!私の話は聞こえているのかしら?あなたの耳は!………歩~!歩!お父さんが呼んでるわよ~」
二階から、パジャマ姿の歩が降りてくる。
「何?お父さん。」
「お前、今日練習中に倉庫の前でレオと何をしてたんだ?」
歩が下を向いた。
「さっき、十分怒ったから正直に答えてみろ!」
歩は、小さく頷いて口を開いた。
「俺が、レオに“サッカー上手だね!”って言ったんだ。そしたら、かおるが…」
歩の声が、だんだんと小さくなる。
「かおるがどうした?」
「“レオは背が低いから、練習しても無駄だ”って…“練習しても、俺には勝てないね!”って、レオの顔面にボールを投げたんだ…。そしたら、レオ少し鼻血が出ちゃって…だから倉庫でティッシュを探してた。」
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