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大広間には長いテーブルが置かれていて家族はそれぞれの席についていた。どうやら、俺とルミリアが最後だったらしい。
「ラミリア、ルミリア来たのね。座りなさい」
「「はい、(お)母様」」
席に座るように促したのは俺たちの母、名前はスカーレッド=レミバーナ。年はまだ600歳そこらと言っていた。吸血鬼は基本的不老不死なのでまだまだ若いぐらいらしい。髪は綺麗な金髪でちょこんとアホ毛らしきものが頭上から出ているのが特徴的だ。髪型はいつも通りのアホ毛付○夜さんヘアーだ。目はたれ目でいつも優しく微笑んでいる。怒ると顔は笑っているのに目が笑っていないからすごい怖い。家の教訓として母には絶対逆らうなというのがある。言い忘れてたが父は660歳だ。人間でいうところの母が20歳で父が20.1歳ぐらいの年齢だと言っていた。吸血鬼の成長は16歳まで人間と変わらないらしいがそれ以降は成長が止まってしまうらしい。
まぁ、それは置いといて…
「全員そろったし、食事を始めましょうか」
母の声で食事が始まった。
◆◇◆◇◆
「ラミリア、ちょっといいかしら?」
「なんですか?母様?」
「今から私の部屋に来てくれる?」
「わかりました」
食事を終えた母親は俺に自分の部屋に来るように言った。食事の風景はどうしたかって?見たこともないような豪華な料理が同じように食卓に並んでいたとだけ言っておく。ついでに言うが味はもちろんうまかった。
そんなことを考えている内に母の部屋の前についた。
母が扉を開けて中に入って行ったので、俺もそれに続いて入って行った。
中は黒を基調としているが所々ピンク等の女の子っぽい色が入っていた。天蓋付のベッドの横にはベビーベッドが置かれている。俺の弟が寝ているはずのベッドだ。
母は、ベッドに腰掛けて、こっちに来て座りなさいと手招きををしている。
俺は母の隣に腰掛けると、母は俺のわきに手を置き持ち上げて自分の膝の上に置いた。て、恥ずかしいんですが…
「母様、私は子供じゃありません!」
「いいじゃない、私から見たら貴方はいつまでも子供よ?」
「それはそうですが…」
母はニコニコと笑いながら、俺の髪に手を通している。
母のやさしい手つきが何気に気持ちいい…
「貴方も、ルミリアもあと三年で魔導学校に入っていくのよね?」
「はい」
「辛いでしょうけど、勉強もしっかり頑張るのよ?」
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