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どうも、神薙絢斗ことラミリア=レミバーナだ。
この世界に来て早7年が過ぎた。
三歳ごろに『俺』の意識が戻ったとき最初に愕然としたことは、俺が『私』…つまり、女になっていることだった。
いやね、容姿とかはそっちで決めていいって言ったけども、まさか性別を変えられるとは思わなかった…
俺の容姿は、サラサラの腰まである銀髪に少し吊り上がった赤い目をしている自他共に認める美少女だ。赤い目は何でも吸血鬼の証らしい。まさか、性別だけでなく種族まで変わっていたとは…orz
まぁ、それは置いといて…
俺の家は結構な豪邸だった。
いや、マジで。
使用人が50人近くいるんだぜ?兵士だってそれなりにいるし…
あ、あと家族構成を紹介しようと思う。
まず、父と母それに9つ上の兄と6つ上の姉、双子の妹、最後に生まれて7か月の弟だ。分かってると思うけど皆美男美女だ。弟も成長したら絶対かっこよくなると思う。
と、そこに広い廊下の向こうから何かが猛スピードでやってきた。
「ラーたぁぁぁぁあああああん!!!」
「ちょ、姉様!」
猛スピードでやってきて俺を抱きかかえたのは、姉のターミリア=レミバーナ、この家の長女だ。
サラサラの金髪を後ろでまとめていてたれ目で俺と同じく目が赤い美少女だ。運動もできて勉強もできるいい姉なのだが、唯一にして最大の欠点…極度の『シスコン&ブラコン』なのだ。あ、俺と同様に吸血鬼ね。
「あぁ、ラーたんのいい匂い…これだけで、パンが10個は食べれるね!」
「姉様、離してくれませんか?」
「ん~?やだ」
はぁ、どうしてうちの姉はこうなってしまったんだろうか?
「ん?ラミリアとターミリア、何をしているのだ?」
この声は兄かな?
ターミリアが振り向くと腰に手を当てて兄がこちらを見ていた。
「何って、もちろんラミリアを愛でてていたのよ?」
「そうか、相変わらず仲がいいなお前たちは」
「兄様、助けてください…」
兄の名前はレオン=レミバーナ、この家の長男で次期領主と言われている。
黒っぽい青髪を短く切っていて髪が逆立っている。俺や姉と同じく赤い目をしている。もちろん吸血鬼だ。
兄は、自分の通っている魔術学園の生徒会長らしいのだ。
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