自称凱旋

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 後に臨也は言った。『僕ちん、一生の不覚だっちゃ・・・』と。 「た、ただいまー!」 「おう、戻ったかリンヤ!」 「このドワーフの面汚しがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」  扉を開けると、そこには小さい小さい、幼い子供のような体格の人間がいた。だが、それは体格だけ。それ以外のパーツは屈強の男。無造作に生えた髭にたくましい筋肉。  そんな存在が優しい笑みを浮かべて臨也を迎えていた。 「ど、どうしたリンヤ!?」 「貴様ァ!!! 今までの俺の苦労をォォォォ!!!! どう落とし前つける気だ、えぇ!?」 「お、おい胸ぐら掴むんじゃ・・・」 「あふぅ!」  あまりの展開に二人はおいてけぼりにされる。  とにかく叫んだ臨也がドワーフに掴みかかると、ドワーフは困惑しながらも難なく臨也の手首を捻り、床に叩きつけた。  そこまではいい。  二人は、ドワーフの言った言葉が未だにこだましている。  そして、ようやく振り絞るようにシェリアが口を開いた。 「え、あの・・・。今、貴方・・・。なんて言いましたか?」 「ん? 珍しくお客か? おいリンヤ、お前ようやくガールフレンドが・・・。って、ないかお前なら」 「気をつけろ。お前が死ぬときは俺に殺されるときだ」 「やっぱり・・・」  見つけた。やっと、ようやく。  二年の月日をかけて。情報がなかった状態かた、いきなりここまで辿り着いた。長かった。あの日、異物を倒した日から感じる胸の突っ掛り。それが、今一気に消え失せた気分。  の、はずだが。 「どうしたんだオメェ。そんな怒るような事を言ったか?」 「激おこさ・・・」  叩きつけられた臨也がゆっくりと立ち上がり、ドワーフとそんなやり取りをする。それを見て、シェリアは率直に思う。  この人が大切な人なのか? と。  善人か悪人か、と問われるならばだ。恐らく善人だろう。しかし、善人だけで気に入るほどお人好しではない。何よりも、この人と自分は相性が最悪だろう、と思っている程。現時点では、決して良い印象はない。
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