バージン・ロスト4

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「では、夜明け前まで少しでも眠っておきましょう」  そう言ってさっさと横になってしまう細山田。  健二は若葉をベッドまで慎重に運んで毛布をかけてやった後で、床板の上に大の字に寝転んだ。  しばらく小窓から見える薄暗い月を眺めていると、背を向けて寝ていたはずの細山田が独りごとのように呟いた。 「恭二さんも大門さんも、間違っていないと思いますよ」  詐欺師のくせに何言ってやがる。  健二は胸の内でそう呟いてから瞳を閉じる。  例え相手が悪党であっても、人一人を殺して埋めたんだ。  間違っているに決まっている。  それに、希望の村が壊滅した責任の一端は自分たちにある。  償いきれるものじゃあないだろうが……やれるだけのことはしよう。  あのガチんちょたちも、希望の村の女たちも、俺が救って見せる。  そしてこのゲームをクリアし、恭二と沙織が幸せだったあの時まで、時間を戻してやる。  そう決心をした健二は、久方ぶりに安らいだ気持ちで眠りについたのだった。
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