第2話

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食後のラテを飲みながら、窓の外に目を向ける。 空には、かすかに星が見え始めていた。 私は今日も閉店まで居座り、店を出た。 少し歩いたところにベンチがあり、腰掛ける。 しばらくの間、空を眺めていると、ふと人の気配を感じた。 「篠宮、なにしてんだ?」 「湊さん。お疲れ様でした。」 「なに、ついに出待ち?」 「違いますよ。星を見ていたんです。」 「星?・・・かすかにしか、見えねぇだろ。」 「でも、ちゃんと見えます。」
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