鼓膜の記憶②

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ほんの数回一緒にランチを食べた事があるけど、 小鳥のように僅かな量を運んでは休んで、運んでは休んでを繰り返して、 なんだか仕方なく食べているような様子だった。   それが丁寧で必死な程のあの人の愛撫とはかけはなれていて不思議と言えば不思議で。   だからか? 「欲」には無頓着そうな彼女が欲望に震えて、きっと日常では滅多にかかない汗をうっすら浮かべた肌を押し付けてくると、たまらなくなるのは。 .
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