RD.0 原点

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12時間のフライトを経て、日本航空406便は定刻通りに滑走路に着陸した。 せっかくのボーイング747-8だというのに全く楽しめなかった。 ずっと寝てしまった、何かから逃れるために。 ゲートに到着し扉が開くと、すぐに乗り込んでくる人がいた。 「お帰り、凛! 迎えに来たぞ...ってあれ!?」 その人は私を見て驚く。 「こりゃたまげた。凛が女の子を連れて帰ってくるとはな。ファーストクラス貸し切って良かったよ」 「うるせージジイ、さっさと帰るぞ」 手荷物を持って出口へと向かう彼。 「今度は乗り間違えるな。甚だ迷惑だ」 くぅぅぅー腹立つ! 吐き捨てる言葉の節々にイライラする! 「お嬢ちゃん、家はどこだい?」 先ほどのジジイが気安く声を掛けてくる。 「良かったら家までお送りしますよ、これも何かの縁だし」 「大丈夫です吉祥寺なんで家それにもう一緒に居たくないっていうか車より電車の方が早く帰れますから」 「電車よりヘリの方が早いでしょ? さあ」 「そうですねヘリの方が早く...ヘリ?」
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