二階堂 馨と言う名の男

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「確か、千春のお父さんがお見合い話をしたら、千春は嫌がっていました。しかし、千春のお父さんが『社長と結婚すれば、毎日贅沢に暮らせる』って言った途端、千春が黙っていたけど、嫌がっていたお見合いが、『お見合いする』って目に¥マーク付いたみたいに言ってました。」 さらに、馨の母は梨恵に質問した。 「ねぇ、疑うような言い方では失礼かもしれないけど、千春さんは料理した所を見ましたか?」 「(母さんまで…一体、何をしたがっているんだ?)」 「いいえ、それに千春のお母さんは、私が居候した途端に家事を私に押しつけています。料理を作るのは何時も私です。」 「それじゃあ、自分の得意料理を作ってくれない?厨房を貸してあげるわ。」 西澤は、梨恵を厨房まで案内させるため、梨恵と共に席を外した。
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