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「それは付き合い始めの条件だけ聞いたときに言った事だよ。まさかこんな事が起きてるなんて、思わないし。整形しないと付き合い続けれないって言うのは、ある意味暴力よりひどいと思うけど」
「そんな……」
「まあ、もうその彼に責任ちゃんと取ってもらうべきレベルには達してるよね。元の顔にはもどれないわけだし」
「責任って?」
「結婚とか? 結婚するなら、豊胸してもいいよ。くらい言ったら?」
「でも整形することを最終的に決めたのは私だし……」
「ルリが豊胸嫌がるのってさ、これから先の未来、子どもを産む事があったときの事を考えてのことでしょ?」
「そうかもしれない」
でも、疑問だ、克也さんと一緒に居続けることは結婚するとか家庭を築いて子どもを産むと言う事からは、かけ離れている気がする。彼との関係、彼とのセックス、彼との生活は、いつもどこか現実離れしている。
「なんで、彼氏本人に乳腺がどうなるのかわかんなくて怖い。って言えないわけ?」
「……。だって、なんか……」
現実を持ち込んだら、何もかも、消えてしまいそうな気がする。
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