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修ちゃんが好きになってくれた香奈になるの。
私はもう何錠か薬を飲んで、深呼吸すると、あんなに感謝したゼンの事を恨めしく思った。
膿み出しはやっぱり必要なことだったんだ。
フラフラとパジャマに着替えてベッドに潜り込む。
そうでもしないと、一番恐れていた事が起きそうな気がしたから。
「あれ、香奈、風呂は?」
「なんか、ちょっとしんどい」
「ええ?! 大丈夫か?」
修ちゃんは、横たわる私の額にそっと手を当てた。湯上りの修ちゃんの手は、私のひんやりとした額よりも温かかった。
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