眼差しの音

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この湿度に、一切の不快指数が発生しないのは、何故だろう。 私のどこかにまだ、肉欲を満たすという、シンプルな望みの中に、不愉快さと隣り合わせにあるという、少しばかり少女じみた意味が残っているからだろうか?  湿度が、高くなればなるほど、絶頂は足音を立てて、近づいて来る。 そして私はカメラを向けている男の上で腰を振る。 どうやったら、よりいっそう、いやらしい映像になるか、考えながら。 .
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