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バンっ!
オフィスにデスクを叩く音が鳴り響いた。
そこにいた人は全員肩を跳ね上げこちらをみた。
「モトムラぁあああ!何だこの記事はあああぁぁぁ!!」
怒鳴る男のデスクを叩いた手の下には1枚の作文用紙があった。
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○月○○日、オストニアに行った。戦場だった。人が死んでた。グロかった。武器がいっぱいあった。怖かった。みんな食料に困ってた。シカタナイネ。魔族がいた。怖かった。魔物がいた。逃げた。
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モトムラと呼ばれた男は胸を張りながら答えた。
「編集長!わかってくれたんですか!?これ、俺の自信作なんですよ!」
その言葉に編集長は頭に青筋がビキリと浮かび上がった。
「てめぇ小学生の夏休み課題の日記じゃねぇんだよおぉ!!!」
編集長の言う通り、モトムラの書いた記事はあまりにも稚拙過ぎた。
「だいたい何で箇条書きなんだ!?現地人のインタビューはどうした!?」
「分かりやすさを重視したらそうなりました!」
編集長の問いにさも当然とモトムラは答えた。
「バカヤロおおぉ!しかも何で、シカタナイネってカタカナ書きなんだ!!なめてんのか!?」
「ち、違いますよ!オトコ同士の言語ですよ!」
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