第9話

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「諸君。これで第一ステージは終了だ。お疲れ。」 ここは、最高指導者様 通称トドラ様の世界にある会議室。 第一ステージ...即ちあのバトルロイヤルの事であるのだが、それが終わった所で、俺等の仕事が終わる訳ではない。ではなぜ、お疲れ、という単語が出てくるのか。 「甘いですね。あなたならもっと、絞り込めたんじゃないですか?」というのは、幹部最年少 若干11歳の少女 教育庁長官クララちゃんである。若干とは言ったものの、この幹部の世界で指折りの【怖い人】なのである。 「あ、教育庁長官...絞り込めるって言うのは、覚醒種の事ですよね。何を根拠に?」と、若干汗を垂らしながら、11歳の少女に質問するのはこの上ない屈辱である。 「20人もパラレルワールドに送るなんて、私たちじゃ、見切れませんよ?小人だって13人しか無いんですし」11歳とは思えない口調で話すのはやめてほしい。ホント。 「覚醒種は勿論、13人です。これは、トドラ様が御決めになられた事なので、揺るぐはずがありません」トドラ様は最高指導者...つまり、人間界からみた創造主、神である。 ここは、様々な次元を行き来する空間である。点になったり、線になったり、立体になったり、質量が変化したり、時間が変化したり...今は、3次元、つまりは立体である。 「パラレルワールドに、20人も送った意図は?覚醒種は、決まったのだろう?」 この爺臭いしゃべり方は、右大臣である。爺代表。嘘。 「そうですね、まだ、覚醒種の事は、彼らには悟られたくありませんし、覚醒種+成績優秀者、と言った所から採取しました。」 『さて、皆さん、小人たちは、無事覚醒種...ご主人の所についた模様ですよ。いよいよですね』 というのは、小人の長、トドラ様の使いの小人である。名前は無い。つけてやれよ。 《名前馬渕大知 身長175cm 体重64kg 比較的がっしりとした体格の割には、攻撃力が少ない。素早い判断能力に長けている。覚醒種に指定。能力は不明。おそらく砲撃。》 俺の息子の情報だ。「アイツが覚醒種か。なんでだ?トドラ様は一体?』 一体、何をお考えなのだろうか。
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