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「遅刻じゃ・・・ない」
そう言いながら教室に入ったオレは、全然遅刻じゃなかった
むしろ早すぎた方だ。
「おっおはよ!今日は遅刻じゃないんだ。」
学校一番に話しかけてきたのは、ショートカットの似合う男らしい女の子
「え!あっあぁ昨日が特別遅かっただけだ!」
「そうなんだ・・・じゃあ明日も早く来るんだ!そっか・・・。
うちの名前覚えてる?」
「ごめんちょっと分からない・・・」
「うち三上春菜!よろしく」
「よろしく・・・オレは・・・」
「知ってるよ、瀬川一真でしょ」
「そうだよな・・・知ってるよな・・・」
話が続かなくて困りかけていると
「おはよーーーーーしょくーーーーん」
水谷がデカイ声を発しながら、教室に入ってきた
そんな水谷に三上が一言
「何が諸君だアホ!」
「うわぁひでぇ・・・お!瀬川!早えーな!:」
やっぱりそこか・・・。
「あぁ、早く来すぎて悪かったな!」
「え!瀬川もう早く来ないのか?」
三上の一言で一瞬静まりかえった
「なんだよ・・・お前ら出来てんのか?」
水谷はすぐにオチャラケて見せる
「んなわけねーだろ!」
「ちっがーーう!」
オレ達はすぐに否定をした。
「うちは普通に聞いただけじゃんか、まったくこのアホは」
三上の拳が水谷の後頭部をとらえた
「いってーーこれだから、オトコ女は恐ろしいよ。」
「な・ん・だ・って?」
本当に恐ろしかった・・・
「女って怖い・・・。」
オレはついうっかり声に出してしまい
ゴツン。鈍い音が教室に響きわたった。
「いっ!!!!」
「うわ、いったそーーーー」
「何よこれくらいで」
三上のパンチは恐ろしいほど痛かった
「これくらいって・・・」
そう言った時、クラスメイトが続々と集まって
「おはよーーー」
水谷と三上はオレのそばには居なくなっていた
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